増えていくスタジオの数、その豊かな個性と大規模制作
Increasing number of studios and their rich personality and large scale production
(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ)
(Polygon Pictures Inc.)
今後の会合の状況を見つつ加筆修正を含めブラッシュアップを進めていく予定です。
■概要
■Overview
昨今、プロフェッショナル向けの商用ソフトウェアが比較的安価かつ、期間単位で用いていける時代になって来たなか、以前に比べても1-5名規模のスタジオも含め、非常に多くのスタジオが設立されていっているように思えます。またそれらを後押しする形で、クラウドサービス側が映像制作への入念なケアを行うかたちで整備が進み、エンジニア不在のままでも成立する、そのようなスタジオも様々な表現手法を模索する意味での選択肢や自由度を、得られて行っているように思います。インディーズ規模のゲーム開発がそのアイデアの豊かさを斬新なまでに発揮してゲームリリースをされてきている状況を見つつ、恐らく近い時期に、1-5名規模での長編映像制作なども新しい市場を生むかのように登場して行くのではないかと思われます。
これらは、大規模制作に従事しているスタジオから見れば非常に羨ましく思える状況であり、逆に言えば、そのように育ってきている新しい個性と連携し、大規模制作をどのように進めていけるのかを模索していくべき時期に入っているようにも思えます。
今回の会合では、「社内でのトライアル環境やプリプロ工程での試行錯誤、およびプロダクション工程へのシームレスな連携とそれを支えるワークフロー」を特集することとなっていますが、そのシームレスな連携先としてのこれら新しい時代の映像制作スタジオを想定していくことにより、より柔軟な大規模制作時のパイプラインの今後の課題を参加者の皆さんと考えて行きたいと思います。
under construction...
■小規模スタジオの隆盛を見越して
■In anticipation of the rise of small-scale studios
各種自動化やAI支援での制作ツールなどの整備が進んでいく現代の中で、逆に言えばその制作へのアイデアが更に重要視されていく時代へと、自然と変わっていくように思われます。「どうしてもこういうものが好きなので」と、少数で支え合うようにして新しい表現手法をそのスタジオの文化として育んでいくことも容易になっていく傾向もあるなか、ITの進展で、それは商業スタジオ以外においても進んでいく流れではないかと思われます。
例えば、小学生が数名でアイデアを出し合いつつアニメのプリプロを進めていくこともある意味可能かもしれません。クラウドに整備されたプリプロ系のWebサービスを用いながら、皆でアイデアを出し合い、参考になりそうな過去の映画の脚本やストーリーボードをAIに支援いただくかたちで提示してもらい、難しい単語は噛み砕くように自動で語句検索し列挙するサービスなどを用いて、ある意味、E-Leraning機能を持つ映像制作用のプリプロサービスを用いて制作案を練っていくことも可能になるのかもしれません。(実際、ゲーム開発などにおいては、小学生時代にゲームを作った経験がある方も多いと思いますが、制作スタッフの人数や資金の問題の大きかった映像制作でも、同様の展開は視野に入って来たようにも思います。)
そこでは、過去の全てのスタジオの映像制作で用いられた表現手法を蓄え、再現出来るようクラウドサービスを完備していくことが実現出来るのならば、そこに無い表現手法を模索する難度というのは、プロアマ問わずに非常に難度の高いトライアルと言えるでしょうし、見方が新鮮な分、小さい時期の新鮮な目線で考えていく方が、面白いものが出ていく可能性も高いと思われます。
これらはある意味極論めいた想像に過ぎないのかもしれませんが、無数に増えていくスタジオで育つ個性というのは、映像制作に新しいアイデアを持ち込んで行く意味ではとても刺激的な展開で、逆に言えば、そのような刺激的な個性と組みたいならば、映像制作スタジオとしてのパイプラインとして、そういった個性と連携していけるようになれば理想とも言えます。
それは小規模スタジオへの対応でも同様に思えますし、社内での制作チーム内での、社内ベンチャー的なプロジェクトとしても社内対応としての夢のある課題と言えるのではないかと考えております。今回の会合では、所属アーティストや連携先のスタジオの所属アーティストの柔軟なトライアルをどのように支えていくか、ということも扱いますが、会合時のディスカッションの中では、少し突拍子もない話かもしれませんが、アマチュアスタジオや初心者だけの制作チームに対しても支援出来るクラウドサービスを議論しても面白いと考えております。
これはきっと、出来ない類の課題ばかり見つかる議論になっていくとは思いますが、クラウド上で第一線の商業スタジオとして考えていっても、面白いアイデアを探ることになるのではないかと考えております。
under construction...
■まとめ
■Summary
ここ最近までの会合内での多くのディスカッションでは、効果的に大人数で映像制作を進めていくことや、インフラそのもののスケーラビリティ、厳しさを増していくクライアントからのアセスメントや、ITインフラを扱う上で高度化していく課題の数々が議題の多くを占めるかたちになっていたことと思います。しかし一方、スタジオに所属のアーティストや開発者が、その人自身が成長したいと取り組んでいける環境作りなども重要な議題として上がっており、自主鍛錬的なトライアルをどのようにスタジオ内で支えていくか、なども議題に上り続けてきました。
今回の会合では、各種自動化やAI支援での制作ツールなどの整備の進展を背景に、社内外のアーティストが柔軟にトライアルを行える、自主学習的に強化にも望める、そのようなサービス構築にはどのような改革が必要かなど、参加者の、みなさんとじっくりお話しして行きたいと思います。
under construction...