映像制作インフラから見た内製機能の拡充の意義と課題
Significance and issues of expanding in-house development from the viewpoint of film production infrastructure
(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ / スタジオフォンズ)
(Polygon Pictures Inc. / Studio Phones)
今後の会合の状況を見つつ加筆修正を含めブラッシュアップを進めていく予定です。
■概要
■Overview
今回の会合では、スタジオ内での長期的戦略としての内製機能の拡充なども扱うこととなっておりますが、この資料では、事前にモデレーター側での内製機能の拡充に対する開発スタンスや、映像制作インフラから見た内製機能の拡充の意義と課題などに関して、会合でのディスカッションへ向けての資料として少し書き留めて行きたいと思います。
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■海外スタジオやゲーム会社に刺激を受けた過去の会合から
■From past meetings inspired by overseas studios and game companies
海外スタジオは内製機能の拡充などを長年に渡り推し進めて来ていることは周知の事実として受け止めておりましたが、ここ最近の「映像制作パイプラインとアーティストのテクニック」や「クラフツマンシップとアーティストのテクニック」などのセミナーシリーズに参加いただけましたゲーム開発の状況に触れるにつれ、高度な技術を柔軟性高く保ったまま開発されているその姿勢に、映像制作側から参加していた各スタジオは、驚きの想いで見守ることが多々ありました。
グローバル企業として展開されているゲーム会社側の講演も多かったなかで、単に機能の開発だけを進めることなく、その機能のアルゴリズムの適切な説明をパートナー会社などに流布するのも苦労であろうと察せられましたし、採用したアルゴリズムをクライアント向けに適切に説明していく意味でも、開発面であまり力を入れて来なかったモデレーター側の目線からは、我々自身の変革を意識する良い機会となったように思われました。
今回の会合でのポリゴン・ピクチュアズでの講演では、「PPixel」という内製レンダラーの紹介なども予定しておりますが、その開発は、一連のセミナーでの参加者から与えて頂けた刺激無しには進めていくことが出来なかった側面もあり、講演ではそれら過去のセミナー参加者への感謝をお伝えするとともに、映像制作パイプラインから見た内製技術推進の意義に関しても、お話ししたいと考えております。
この資料では、あらかじめその開発背景となった事柄などを簡単に説明させて頂き、当日の会合では、参加者の方々とじっくりお話ししたいと思います。
ポリゴン・ピクチュアズでの内製レンダラー「PPixel」に関して
http://www.ppi.co.jp/news_release/ppipr20190912/
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■映像制作パイプラインから見た内製技術推進の意義1(スタジオの個性として考えた場合)
■Significance of promoting in-house technology from the viewpoint of film production pipeline 1 (when considered as individuality of studio)
スタジオとしての個性を育てていく、そのスタジオでしか出せていけない絵作りも意識していく、標準化の流れから離れたところで脱標準化を意識した機能開発を推し進めていく、これらは言い方を変えれば、自社にしか必要でない機能であることが多い上、開発にはコストもかかる傾向も強く、請負型の体制ではクライアントからそれら機能を発揮させていただける案件の提示が無い限りは、投下した資本の回収もし難しくなってしまう、そのような側面を持ってしまうことと思います。
しかし一方、それらリスクを認識した上でも育てていけないスタジオの文化というのは、そこで働くスタッフのモチベーション向上という意味でも重要な事柄です。スタジオのブランディングを行っていく意味でも、それらはスタジオとしての方向性を明文化しつつ考えていくことにもつながり、それらが結果的に、クライアントに求めていただけるそのスタジオの個性というものに繋がっていくことと思えます。
これらスタジオの文化という側面を常に考えていくことは、内製技術の推進の重要なひとつの側面であり、考えていく過程で既製品利用に関する戦略も明確になっていくことも社内体制変革への重要な事柄であるとも言えますし、単に欲しい機能の開発に留まらない、そのようなメリットが存在するのではないかと考えられます。
当日の会合では、このような開発体制や制作体制の側面から見た内製技術推進の意義とスタジオとしての個性の関係もディスカッションして行きたいとモデレーター達は考えており、当日はこの点に関して深く掘り下げて行きたいと思います。
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■映像制作パイプラインから見た内製技術推進の意義2(映像制作パイプラインとそのインフラから考えた場合)
■Significance of promoting in-house technology from the viewpoint of film production pipeline 2 (A Case of Image Production Pipeline and Its Infrastructure)
スタジオとしての個性を象徴するかのように取り組む内製技術の推進が進むことにより、それらをどのように生かしていけるのかと、映像制作上のワークフローの変革や、それを支える映像制作パイプライン面でのパラダイムシフト、それら自由度を支えていく上で重要な映像制作インフラのデザインに関して、社内でのトライアル色の強い開発体制と制作体制を築いていけるようにモデレーター達は考えております。
つまり、内製機能を生かすシチュエーションを制作スタッフと開発スタッフで整理しつつ、どこで自分たちのスキルを効果的に発揮していけそうかなどと話し合っていくことによって、社内アーティストの個性を生かせるシチュエーションを練っていく、運営時の負荷がかかりそうな技術開発上のパートを絞り込み、そこに対して開発案を練っていくなど、そのスタジオでのプロデュース時の傾向なども踏まえた、統合的な視点での変革を考えていくことなど、様々な変革を考えていくことに繋がっていくことと考えております。
当日の会合では、各社の内製機能開発時の策定過程での制作スタッフと開発スタッフの葛藤や工夫、今後への課題なども話しあいつつ進めたいと考えており、内製化の難しさと内製化を進めていくことへのメリットに関しても、ざっくばらんに話しあいつつ進めて行きたいと考えております。
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■内製機能開発に慣れていないスタジオとして苦戦した事柄など
■Things that struggled as a studio not familiar with in-house functional development
グローバル企業であるほど、そこで開発した機能に関して適切にパートナー各社やクライアントなどに説明していくことが自然に求められていくことと思います。ライツやパテントなどの説明とともに、アルゴリズムの説明なども行い、研究者が在籍するスタジオと組む際には、理論値としての計算量と、実測値としての計算時間やコストなどの説明も必要となることがあるでしょうし、それらをドキュメント化しつつ、プリプロ工程から進めていく慣行などを築いていくことによってしか、長期利用を想定した内製機能開発を維持して行きづらい側面もあると思われます。
それらは難度を生む事柄であると同時に、そのスタジオと他スタジオの違いを生んでいく重要な事柄であると思われますし、今回の会合でも、次第に高度なものとなっていく海外大型案件でのクライアントからのアセスメントなどとそこで求められる研究開発や開発体制への変革事項に関しても、参加者の皆さんとじっくりお話しして行きたいと考えております。
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■まとめ
■Summary
今回のポリゴン・ピクチュアズでは、内製レンダラー「PPixel」の紹介と、内製開発に移行することになったその他ツールの紹介なども行いますが、前述の観点に沿って、スタジオとしての個性やスタッフのモチベーション向上や映像制作パイプラインへの変革の観点から、会合でのディスカッションをリードしていけるよう、講演や質疑を進めて行きたいと思います。
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