スキルを超え始めているトライアルの面白さ
Fun of the trial, which began more than a skill
(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ / スタジオフォンズ)
(Polygon Pictures Inc. / Studio Phones)
今後の会合の状況を見つつ加筆修正を含めブラッシュアップを進めていく予定です。
■概要
■Overview
この資料では、今回、参加者が自身の力量を超え始めたトライアルに関して、果敢に挑戦しつつ、加えて堅実にそのトライアルへと積み重ねる形でのステップアップをうまく進められていたことから、モデレーター達自身もそれらを見習いたい一心で、そのご本人の説明から得られた事柄などを中心に、書き留めて行きたいと思います。
会合内では、様々なかたちでの参加者側からのトライアルに関する発表が数多く紹介されておりますが、その中でも、今まで触れて来なかった技術への挑戦としての現場感のあるリアルなレポート形式での講演に、会合に参加された多くの方が感動を覚えていらしたこともあり、なんとかその様子を書き留めているものとなります。
そのため、何か一定の知見を記した文章ではありませんので、どうかその理解のもとで、読み進めて頂けたらと思います。
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■トライアルへの経緯とモチベーション
■Background to the trial and motivation
所属先のスタジオが、社内での各自のトライアルを強く推奨していることもあり、今まで触れていなかった最新のITを勉強しつつのトライアルとして、この会合中で紹介されていました。通常の映像制作やゲーム開発で扱わない技術に挑戦する、その際には、社内にその知識の専門家も不在のままで進めつつ、つまりは、指導を仰ぐ上司の存在の無い状況で進めていくことになり、事実上の独学状態のまま社内トライアルを進めて行くことになります。
しかし一方、スタジオ内でのトライアルであるため、予算も限られ、時間も一定期間の猶予しかないまま進めていくことになり、その状態のなかでもトライアルへのスケジューリングを進め、必要な情報、機材を社内で交渉し、感触を上司に見せつつ次第に発展していくかたちで進めていくことになるわけですが、今まで請負い型での開発や制作中心であった人間が取り組む際には、不慣れなままそれらを進めていく難しさがあったことは想像に難しくありません。
今回、ご本人が説明されていた経緯からは、そのような難しさのなかで、着実に、一歩一歩、社内調査や市場調査を進めつつ、未知の領域の学問分野に触れつつ進めていく、そのような素晴らしさがあったと参加者の大半が思われていたことと思います。そのなかで、特にモデレーター達が感銘を受けた点は、そのご本人にとっての未知への挑戦への嬉々とした楽しさを抱かれた様子に見えるモチベーション維持の自然さにありました。
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■社内スタッフの個別のトライアルとスタジオの体制
Individual trial of internal staff and structure of the studio
今回は幾つかの講演において、スタッフそれぞれがモチベーションを維持出来る環境を構築することなしには、スタジオとしての機能さえ削いでしまう、そのような怖さを管理者達が自覚して運営すべきではないかという事柄が示唆されていました。
実際、人材流動性がある程度維持されているこの業界のなかでは、自然と自身のスキルアップのためにスタジオを移動していくことも日常的で、アーティストや開発者自身も、自身が面白く感じている題材こそ自分の力を発揮出来る、その自覚の元で一定期間でスタジオや分野を移動していくことも日常化していると思います。そのなかで、長期でそのスタジオに在籍するということは、そのスタジオの文化が自身に合うということの現れであり、また、そのスタジオでこそ挑戦していけるものがそこにある、そのようにスタジオ内での自身の自然なトライアルが行える、そういった側面がどこかにあるのであると思われます。逆に言えば、そのような各自のトライアルを推奨していく場をスタジオ内で維持出来ているからこそ、そのスタジオが自社の文化を強く育てていけるのであって、映像制作やゲーム開発のような業務では、このような側面は非常に今までも大切にされて来ているのではないかと、考えられております。
しかしながら、今回ご説明いただけたトライアルでは、そのような場の構築の重要性を改めて参加者それぞれが自覚出来るよい機会となり、各自が今後もそのような観点での改善を行いたいと考えさせられていたようでした。
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■新しい技術への挑戦の難しさ
■Difficulty of challenge to new technology
通常業務をこなしつつ、新しい工夫や試行錯誤を行うことそのものは、多くのスタジオで自然と行っている事柄であると思われます。しかし一方、学問的な側面まで踏み込んで何かトライアルを行おうとすると、そもそも学術機関でそのような教育を受けていないままそれらの知識を意識して触れようとする難しさもあり、その境界を意識しつつも、ツールとして提供されている各種Solverを扱うにもマナーやモラルを意識して慎重に扱うこととなり、上司はその様子を見つつ、どこで業務上の線を引くかなど、ケアを行いつつトライアルを見守るという、複合した状況下でのチームワークを求められていくことになります。
もちろん、そのトライアルが非専門家として扱うべきに思われない領域に入りつつあると自覚した場合は、学術機関などに相談することなどを意識して上司は見守るわけですが、専門性をもって細分化が激しい最近のITの発展からは、もはや全ての技術を追えていく上司などなかなか存在しないわけで、そのような状況を自覚しつつも適切に進めていくことの基準を、各スタジオの上層部は意識して改善を重ねていく難しさもそこにあります。
今回は、多くの参加者が自身の改善を意識されていたようで、会合中は、自社でのこのようなトライアルに対して、どのように自分達が今後関わって行くのかなど、積極的な意見の元でのディスカッションが展開されておりました。
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■まとめ
■Summary
社内でスタッフが個別に様々なトライアルを行っていくことの重要性を今回は再認識し、稀有な事例と言える発表者の経験を参考に、今後は自社で同様の取り組みを行いたいという意見が数多く出ておりました。
各スタジオ内ではその体制面や文化面での違いが多くあるようにも思われますが、各種トライアルを実施しなが発展していくことで、スタジオがより個性的に進展していくのではないか、そのように感じられる会合でした。
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