アーティスト重視のスタジオの面白さ
Interest to studio focused on artists
(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ / スタジオフォンズ)
(Polygon Pictures Inc. / Studio Phones)
今後の会合の状況を見つつ加筆修正を含めブラッシュアップを進めていく予定です。
この資料では、モデレーター達自身が今回の会合運営を進めるにあたり改めて考えたことや、今後の会合企画と自社内でのワークフロー設計で意識して行きたいと考えたポイントを、簡単にまとめたいと思います。
■概要
■Overview
海外案件での大規模分業制に代表されるワークフローと多少違いを持つかたちで、2018年頃までの多くの国内スタジオはアーティスト重視、アートワーク重視で発展してきたように思います。現在、それらは多少の変化をしつつあると思われますし、「効率化」など、キーワード的に確かに重要なタームも多くのスタジオで意図することと思われます。
しかしながら、個人創作の良さや面白さはシステマティックに設計時に考えやすいワークフローのデザインやそのパイプライン、それらを支えるインフラ設計において、重要視しつつも両立の難しさがつきまとう部分ではないかとも思われます。
この資料では、分業化を意識しない、ある意味アーティスト個人の視点を最重要視した観点でのワークフローやパイプライン、それを支えるインフラ設計の可能性を模索して行きたいと考えております。
アイデアや考えをただまとめて行ってしまっている文章になってしまったかもしれませんが、軽い読み物として会合までにお読み頂けますと幸いです。
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■分業制の難点
■Difficulty of the division of labor system
多くのアーティストで作業を分担し、その成果を結集して最終の成果物である映像を作ろうとして行くほどに、プロットとしての構想や主軸となるディレクション上の設定が非常に重要になって行くのではないかと思われます。自動化などの観点で効率化などを考えて行く場合でも、その映像制作上のディレクション全体の目指すこと、面白さ、そこに携わることでのクリエイティブな事柄をイメージしきれない限りにおいては、単なる仕組みをデザインしてしまいがちになってしまうのではないかとモデレーター達は経験上思うことが多いです。
もちろん全体のディレクションを考えて行く時点で、システムとしてのこれらを考慮し制作スケジュールと合わせつつ練っていくことがそこでは重要となるようにも思われますが、依然としてこれらは難度を高いままではないかとモデレーター達は考えています。
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■個人ワークの重要性
■Importance of personal work
案件での要件に対して、いきなりそこに挑むように仕事を展開していく。そこではどうしてもゴールを見据えて試行錯誤してしまう無意識な自分達の発想への制限もあるでしょうし、予定調和をどうしても意識してしまう部分もあるかと思います。そこに反して完全に自由な創作を企業であるスタジオとしてどこまで可能に出来るかというと、なかなかそこにはビジネス面での課題もふくめて、難度の高い制約があるとも考えられます。
OSSの発展でわたしたちが目にして来たことのひとつとして、比較的個人に近い発想でのプロジェクト設定や、業務を離れた個人としてのプロジェクトの存在をあるのではないかと思われますが、個人制作を行い易い現代のIT環境の場合、それらを支えるために発展して来た技術が、スタジオ内での個人ワーク的側面の非常に強いアートワークを、システムとして支えていける余地を模索しやすくなって来ているのでは?とも思えます。
しかしながら、アーティストの個性は様々なで、そこに画一的にこういうシステムを与えれば個性を発揮出来る、とは、もちろんなかなか考えにくいわけです。それはスタジオがスタジオの個性を育みながら多様化を続けていくことと同様に、スタジオ内の個人に着目した多様化も今後はある意味重要性を意識していかないとならない課題であるのかもしれないとモデレーター達は考えております。
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■個人ワーク重視の映像制作の模索とパイプラインのデザイン
■Exploring film production focusing on personal work and designing a pipeline
スタジオとして組織的に行う上では最も難しい点は、個人ワーク重視の映像制作の模索とスタジオとしての生産性の両立ではないかと思われます。しかしそれらについて考えて行くことは、同時にスタジオとしての性能の柔軟性を考えていくことでもあると思われますし、スタジオとしての個性を育むうえでは大変重視したいポイントではないかとも思えます。
映像制作パイプラインのデザインを行って行くにあたって、個人ワークを支えている各種IT技術やそのユースケースは学ぶことの多い題材で、今回の会合でも、スタジオごとの所属アーティストの個性との関わり方を重要視してディスカッションしていけたらとモデレーター達は考えております。
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■個人ワーク重視の映像制作の模索とパイプラインのデザインの難しさ
■Exploring film production focusing on personal work and Difficulty in pipeline design
スタジオで所有するDCCなどのライセンスなどを用いて個人ワークを行える自由をどこまで達成出来るか、これは非常に難しい問題であると思います。多くの場合、学習用に用いていけるライセンスなどを用いて行くことが多いと思いますし、ライセンスとして問題の無いものを用いて行くのが望ましいのではないかと思います。
しかしながら、スタジオ所有のライセンスの範囲で、その空き時間での利用を推奨することも可能ではないかと思います。その場合は、スタジオとしてチェックすべき事柄が非常に増えて行く傾向ではありますが、それが可能な場合はとても素晴らしい展開になるのではないかと思われます。
インフラの管理上のチェック範囲の広がりは世界的に広くなっている傾向が強く、構築の際は十分に注意して行うと良いのではと思われます。これらの問題を解決するひとつの手段として、社内サーバーへシンクライアントなどからリモートでアクセスしてのスタジオ所有のDCCの利用ということが挙げられ、その場合、業務用ライセンスで作成されたアセットの社内管理も、非常に行いやすくなります。実際、海外大手スタジオではこれらの管理体制が進んでいると聞いていますので、良い方法のひとつではないかと思われます。
インフラの管理上のチェック範囲の広がり
https://a-film-production-technique-seminar.com/fppat/materials/ppi_phones_infra_check_scope/index.html
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