映像制作パイプラインとアーティストのテクニック 3
Film Production Pipelines and Artist Techniques 3
今回のトピックスは、セルルックCGパイプラインとコンセプトワーク用のパイプラインの設計に関してです。
数日前の会合(※1)では、説明が難しい、海外などからの大型案件に必要なパイプラインとシステムインフラへの要求と制約を取り上げました。
私たちはこれらの制約を背景に、日本特有の発展を遂げたセルルックCGとそれを設計するコンセプトアーティスト用のパイプラインの設計においては、それらのワークフローを実現するユニークなシステム設計が求められていくと考えています。
これはセルルックCGのテクニックを実写VFXベースでの制作に展開するうえでも同様の問題として発生が予想されることもあり、今後重要な課題になっていくと考えています。
今回はこの課題に関して議論したいと思います。
今回、ポリゴン・ピクチュアズは長年培ったアーティストのテクニックを活かす上での工夫を幾つか紹介し(※2)、これまでの経験上必要になったシステムインフラ上での、特にセルルックパイプラインとコンセプトワーク用のパイプラインの設計やインハウスシステムについてお話しします。
ここまでの開催同様(※1)、弊社の基本方針の紹介を通して、各社が独自のワークフロー構築や個々の発展を遂げられることを期待しています。
今回も初回から継続するかたちで、スタジオフォンズさんにお話し頂きます。特には、Studio Phones homes(※3)のプロダクト・イノベーション・マネージャーから、自社でのセルルック方面の開発とフォトリアル方面の開発の協調に関して、コンセプトワークの観点からご説明頂きます。
(※1)
前回までの会合(開催予定のもの含みます)
http://a-film-production-technique-seminar.com/fppat/fppat_20171003.html
http://a-film-production-technique-seminar.com/fppat/fppat_20170325.html
(※2)
https://cgworld.jp/interview/ppi-engineer-2010706.html
(※3) Studio Phones homes
https://www.studiophoneshomes.com/
■開催要項
●開催日時 :
2017年10月06日 (金) (ただし、希望者の状況を見て、若干調整の可能性があります)
15:00-18:00
※当日は19:00時から懇親会を予定しています。
是非、ご参加ください。
●会場及び詳細 :
会場は、弊社会議室
●参加費 :
無料
●対象者 :
アーティストの人数が一定規模(50名程度以上)を想定された自社向けのパイプラインの開発担当の方
●キーワード :
セルルックCG、コンセプトワーク、クラウドインフラ、タスク分散処理、アセット管理システム、進捗管理システム、コスト評価システム、レポート自動生成、パテントチェックシステム、有事におけるシステム復旧と再構築体制の明確化など
■当日の内容
今回は主に二社の講演及び問題提起に始まり、現在大手映像制作プロダクションでパイプライン方面で活躍する若手の方と、長い間大手で同様の担当をなさっていた方を中心に、海外展開を視野にした大規模セルルック表現での制作の課題や、現在主流のレイトレーサ主体の制作のフィットし辛さと問題整理などが行われ、それらを現在的なITインフラで扱う上での諸問題に関する入念なディスカッションが行われました。
また、映像制作だけでなく、ゲーム領域でのパイプラインも議題にあがり、映像制作以外の分野のスキルやノウハウなども視野に、広い意味での交流の機会を持っていくことの必要性なども議論されました。
中長期的に映像制作の産業性をインフラ面から高めていくには、今まで以上に、ITインフラの抽象度の高い未だ使いこなせる段階にない技術、コンテナ技術などの普及している技術、デプロイメント段階でのアセット格納方法の構築など、ITインフラ共通の仕組みと映像制作分野特有の仕組み、加えて各社共通の仕組みの発展と各社それぞれの特性を伸ばす技術の発展として、インフラ面を大きく展開させていく必要があるなどの議論が行われました。
■次回のご案内
次回の「映像制作パイプラインとアーティストのテクニック4」は関西での開催を予定しています。
次回は、アーティストを数名以上(10名以内程度)抱える、自社のパイプラインやインフラ担当の方を対象に、FXをテーマに開催を予定しています。詳しくは後日アナウンスします。
●担当者 :
山森 徹 (ポリゴン・ピクチュアズ 技術部門 執行役員)
その他、何かご質問、および参加に関してのお問い合わせは、contact@a-film-production-technique-seminar.com までお問い合わせください。
The topic this time will be the design of Cel-look CG pipelines and pipelines for concept work.
The seminar a few days ago(*1) covered the difficult-to-explain topic of the requirements and constraints that apply to the pipelines and system infrastructure needed for large scale projects from overseas, etc.
Against the background of these constraints, we believe that when it comes to designing pipelines for Cel-look CG--which has undergone a uniquely Japanese evolution--and pipelines for the concept artists who design these projects, unique system designs will be in demand to realize these workflows.
Polygon Pictures will introduce several tricks based on utilizing the techniques which artists have cultivated over many years(*2) and discuss its in-house systems and the design of, in particular, the Cel-look and concept work pipelines which are built on the system infrastructure that has become necessary based on past experience.
Studio Phones will give a lecture explaining the collaboration between their in-house development for Cel-look purposes and for photorealistic purposes(*3) from the standpoint of concept work.
(*1)
Previous seminars (includes a seminar still to be delivered)
http://a-film-production-technique-seminar.com/fppat/fppat_20171003.html
http://a-film-production-technique-seminar.com/fppat/fppat_20170325.html
(*2)
https://cgworld.jp/interview/ppi-engineer-2010706.html
(*3) Studio Phones homes
https://www.studiophoneshomes.com/
■Event Information
● Date:
6 October, 2017 (Fri.)
*A socializing event is planned on the day.
You are warmly invited to participate.
● Venue details:
The venue is meeting room on the PPI office.
● Admission fee:
Free
● Intended audience:
Developers of in-house pipelines intended for a certain scale in terms of number of artists (approximately 50 or more artists).
● Keywords:
Cel-look CG, Concept work, Cloud infrastructure, Task distribution processing, Asset management system, Progress management system, Cost Evaluation System, Automatic Report Generation, Patent Check System, System restoration in emergency and clarification of restructuring system etc.
■Preview of the next seminar
The upcoming "Film Production Pipelines and Artist Techniques 4" will be held in the Kansai region.
Intended for people in charge of in-house pipelines and infrastructure serving at least several artists (roughly ten artists or fewer), the theme will be FX.
Details will be announced at a later date.
● Organizer:
Tohru Yamamori (Polygon Pictures, Corporate Officer, Technology)
For inquiries and questions about attending, please contact contact@a-film-production-technique-seminar.com .